拒食症と体重。拒食症は著しい痩せを示すのが特徴ですが、痩せとはどれくらいの体重減少をいうのでしょうか。一般的には標準体重の85%もしくは80%を下回ると痩せ過ぎ(病的な痩せ)といわれます。拒食症の基準について詳しくご紹介。
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拒食症は著しい痩せを示すのが特徴ですが、痩せとはどれくらいの体重減少をいうのでしょうか。一般的には標準体重の85%もしくは80%を下回ると痩せ過ぎ(病的な痩せ)といわれます。
例えば、身長170cmであれば体重54kg以下、身長160cmであれば体重46kg以下、身長150cmであれば体重43kg以下が、ひとつの目安です。ただ実際は、モデルさんらの体型を見ればわかるように、これ以上にやせていても、健康な人はいます。では、どのような人が拒食症なのでしょうか。こうしたやせが、拒食症かどうかを診断するためには、心の問題があるかどうか、身体的に健康かどうかということが、大事なポイントです。
医療現場での拒食症の基準ですが、以前、日本の厚生省(当時)が示した診断基準では、標準体重の80%以下を拒食症としていましたが、現在では一般的にアメリカで診断基準とされている85%以下を拒食症の基準としています。標準体重とは身長に応じて望ましいとされている体重のことをいい、最近の医療現場ではBMI法を用いて計算されます。
拒食症の人たちは高度な痩せを示しても、それを病気と思わず、どんなに痩せていても「まだ太っている」と感じています。自分の体型や体重に関しての客観的で正しい判断ができなくなっています。このように自分の体型について正確に判断ができない現象を身体像(ボディイメージ)の障害と呼んでいます。拒食症の人はこのボディイメージの障害があるため、拒食をくりかえしているのです。
拒食症は、その名の通り、食事を拒否する障害です。ダイエットなどをきっかけに、その症状は次第にエスカレートし、食べても吐いてしまい、しまいには、体が食事を受けつけなくなります。そして拒食症は、場合によっては重篤な栄養障害に陥り、生命が危険にさらされることもあるという、恐ろしい病気です。
拒食症の精神面での症状の一つに「認知のゆがみ」があげられます。認知のゆがみにはいくつかのパターンがあります。
例えば「すべてか0か」思考。価値基準の判断材料をすべてにおいて0%か100%にしかできない思考で、これは完璧主義の現れとも言えるでしょう。また「すべきである」思考も認知のゆがみの一つ。あらゆる物事において、自分自身で厳しい条件を設けてしまう思考で、これも完璧主義の現れの一つと言えるでしょう。
こうしたに「認知のゆがみ」の症状が根底にあり、ダイエットなどをきっかけに、その症状が重くなり、気づけば「自分は太っていてダメな人間だ」「もっと痩せなければ」「食べてはいけない」といった強迫観念に駆られ、食事をすること自体を身体が拒絶するようになってしまうのが拒食症なのです。
拒食症で異常に痩せた状態が長く続くと、夜眠れない、低体温、胃もたれ、便秘、手足のむくみ、月経がなくなる、低血圧など、身体面でもさまざまな症状が現れます。症状がすすむと命にかかわることもあり、拒食症の患者さんの死亡率は4〜5%と、非常に恐ろしい病気なのです。